中国語話せたら、ぶっちぎるぜ!

中国語を勉強している人ためのサイトです。7年間中国語を勉強している私自身の体験をもとにして、中国語の学習法や勉強法を

紹介したコラムや中国語学習ツールの利用法と体験談をまとめた内容となっています

 

〜必ずできます中国語〜

 

 

中国語の学習のためにも、文化の理解のためにも

 

必ず観ていただきたい映画は数多くあります。

 

そのうちの一部分を知っていただきたい・・・。

あの子を探して





  原題:一個都不能少

監督 チャン・イーモウ
  
紹介 by 山岡三治

   世界の三大映画祭を制覇した名監督の作品
この作品ではベネチア国際映画祭
グランプリ金獅子賞(1999年)を受賞。
他に『紅いコーリャン』『初恋の来た道』等の作品あり。

 

 
 田舎の代用教員少女の物語・・・。
 
  田舎の学校には誰も教員のきてがいない。そこで派遣されたのが13歳の少女。代用教員としてである。彼女(魏先生)も貧しい家の出身であり、わずかの給料を期待して遠くからやって来た。彼女の仕事は、生徒の一人も失わずに代用期間(一ヶ月)を教員として務めることだった。実はどう教えたらいいかさっぱりわからないにわか教員である。

  村は貧しいので、足の速い子がスポーツのために徴用されたり、困窮した家は町に子どもを送ろうとする。魏先生は必死で子どもを守ろうとする。ある日、札付きの腕白坊主が町に送られ、行方不明になったので、彼女は探しに出る。そのための交通費をひねり出すのも大変である。小学生たちと一緒に策を練るのも教科のうちであり、子どもたちは積極的に算数や言葉を学ぶ。また一緒に煉瓦運びをし汗とほこりだらけになって旅費を稼ぐ。

  無賃乗車やヒッチハイクもどきをしてなんとか町にたどりついた彼女は、大きな町のなかで、迷子の男の子を捜す。でもどうやって探すかも皆目わからない。それでも手探りで探し始める。身分証明書さえも持たない空の手の少女がどのようにして人々の支援を勝ち取って、ついには男の子を見いだすのか、そのひたむきな行動はいかにも中国人バイタリティーという気がする。

  聖書には、九十九匹の羊をおいて、一匹の迷った羊を探すキリストの姿が描かれているが、まさにその中国版のようであった。金も名もない田舎の少女が、ひたすら見失われた生徒を捜す。

  見つかってから村にともに帰った日の最後のシーンも涙なしには見れない。はじめは幼い教員に迷惑ばかりかけていた生徒たちが彼女を取り巻いている。町で協力してくれた人たちからもらったたくさんの文具。そのなかには色のついたチョークもあった。彼らはいつもどおり大事にチョークを使うことにした。そこで今日だけ先生が提案したことは、ひとりひとりの生徒が自分の好きな一つの漢字を板書することであった。生徒たちがぼろぼろの古い黒板に漢字を一つづつていねいに書いていく姿は、感動的である。漢字のすばらしさ。生きた文字。貴重なチョークをつかんで丁寧に黒板に書く幼い手。

  迷子で見つかった男の子だけは、三つの漢字を書かせてくれと先生にお願いする。その漢字とは・・・・・。(涙)

  中国の希望あふれる人々の姿を再度味わわせてくれた映画である。

  また教育という視点でも鑑賞ができる。少女教員は、教え方など知らない。しかし生徒から教えられるのである。現実の問題を共有し、それを先生も生徒も一丸となって解決してゆこうとするとき、教育が成り立つ。そのために多くのことを学ばねばならないことが、子どもたちにもしっかりと体験されてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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